Kuratani Shigeru Weblog

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2019年10月27日

教育的視点について

この問題を考えた経緯

最近、ある方のブログを読んで「若手育成(教育)の難しさ」について考えさせられました。
技術者は「技術力」が大切だと言われていますが、ベテランの方の考えも大きくは以下のように分類できるかもしれません。

1. 俺は教えてもらったことはない。自分で学んでいかなければ伸びない。

2. 教えることは必要。教え方は状況や人によって変わってくる。

自分の若い頃や、技術者に転職してからのことを振り返りながら検討をしてみたいと思います。

自分が若手だった頃

私は20代の頃は、某メーカーで営業職をしていました。
紙製品のメーカーでしたので、原材料である紙のことや、その種類、印刷機の種類や印刷の方式などなど...の知識が必要になります。
上記に加えて経済状況や営業についても勉強をしなければなりません。
当時、勤務していた営業所の所長に、「土曜日特別レッスン」を開催していただき、仕事に必要なことはひと通り、「手取り足取り」教えて頂いたことを覚えています。

私は、団塊ジュニアにあたる年齢ですが、この年代の人も自分の記憶とは違って先輩から仕事のことを、手取り足取りとは言わないまでも教わっていたと想像をしています。
そういう意味では「自分は教えてもらってない。全部自分で勉強した」というのは違っていると思います。「全て放置プレーです」という先輩は稀だったと思っています。

メーカー営業職の時代を振り返ってみて、「あれを自分だけで勉強していたらどうだったろう?」と考えました。おそらく以下のようになったと思います。

  • 恐ろしく時間がかかる
  • 間違った知識を身に付ける
  • 仕事をする上で、何が大切かを間違える etc.

経験のある方にナビゲートして頂くことはとても大切だと思います。

では、技術職に転職をしてからのことを振り返ってみます。
ここから少し「職人の世界」があったように思います。 30歳前後の頃はデザイン職をしていたのですが、何となく空気で「技は盗むもの」という考えはあったように記憶しています。
ただ、何も教えてもらえなかったかというと、そんなことはなくて要所要所で教えて頂きました。
WEBの仕事をするようになり、情報処理業務らしき(?)ことをするようになってからも、運良くこの道20年クラスの技術者の方がそばに居て、いろいろと教えを乞うことが出来ました。
「この提案書よく出来てるね。勉強してるね。」と褒めて頂いたことを今でも覚えています。

私の場合は、自分自身でも勉強をしてはいましたが、常に「教えて頂く」ということはありました。 そして、この「教え」が、私を方向付けて正しい知識を身に付ける道標になったと考えています。

自主的な学習

20代の営業職時代から今現在の技術職に至るまで、自主的に学習をするということはずっと続けています。 若い頃受けた「教え」も、自分が自主的に勉強をしていなければ、自分の知識にすることは出来なかったと思います。
そういう意味では、「自分で学んでいかない人は伸びない」というのは実感として納得が出来ます。
ただ、正しい方向に導くために「教え」は必要です。
「教えない」というのは、上司・同僚としては正しくないと思います。

じゃぁ、正しい教え方って?

これは、状況によって変わってくると思います。
自分が集合研修などをする必要があると考えた場合、どうしても複数の方に少し一方的に教えるスタイルにならざるを得ないです。
ここでは、上記のような状況でなく、同じ仕事場で仕事をしている時の教え方について考えてみます。

若い頃を思い出してみて、「教えてもらって良かった」と感じた時の上司・先輩との関係を思い出してみると、とても当たり前のことですが、「良い関係」を築けていました。
ですので、教育を考えるときは、部下・後輩と「良い関係」を築くことに注意する必要があると思います。
ここが崩れると上手くいかないと思います。

そして、上記のような関係が築ければ、部下・後輩から「〜ってどうなんすかね」「〜ってどうすればいいですか?」などと質問が出てくると思います。
これに自分の経験からアドバイスをすれば、教育というのはある一定の効果が出ると思います。

自分なりに検討をしてみましたが、とても当たり前の結論になりました...
(自分の記録ですので、お許しを)

コストパフォーマンス

「教える」という行為はある程度時間が必要ですので、一定の効果は上げたいところです。
「自分で学ばない人は伸びない(教えても無駄)」というのは、実感としてありますので、教育のコスパを考えると、

  • 学びたい人に時間をつぎ込む
  • 言っても聞いてない人には時間を使わない

というのは、コスパは高くなるのだとは思います。
ただ、自分が注意しているのは「自分の価値観と、その若手の価値観は違っていて当然」だと思っています。ですので、自分の意見を採用しないという若手にも「だから何も言わない(教えない)」ということはしていません。
「教える」じゃなくて「議論」出来ると嬉しいなといつも思っています。
これも良い関係が築ければ、出来ることなのだと思います。

最後に

教育に関する書籍はここ数年読んでいません。
また、自分で思い悩むこと出てきたら、蔵書を引っ張り出そうと思います。