Kuratani Shigeru Weblog

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2019年11月17日

個人的に配布しているOSSについて

このエントリの趣旨

私はいくつかOSSを配布していますが、たまに以下のような趣旨の記事やツイートを見ました。

有償でお金をもらわないと、どのようなサービスを提供すべきかを真剣に考えない

個人開発のサービスでもいくらかの収入になる。無償を何も考えずに信望するのはアホだ

などなど...

上記の言葉は正確性を欠いているかもしれません...なんせここ何年かの記憶を思い出して書いてますので。 それなりに個人開発のサービス・OSSを提供していますので、整理の意味も込めて記録をしておこうと思います。

そもそもの始まり

10年以上前に、「SimpleTemplate」というOSSを配布しました。
当時、PHPのテンプレートエンジンとして、Smarty(https://www.smarty.net/)というOSSを使用するのが主流でした。
当時の私の仕事はWEB制作でして、2〜3ページの小さなシステムを構築することがありました。
その時に「1ファイルのクラスファイルをインクルードして、小回り良く開発したいな」と思って、Smartyの構文のいくつかを実装したサブセットして、テンプレートエンジンを作成して業務に使用していました。
そして、その1ファイルのスクリプトを「もし、使える場面があれば使ってもらえたらいいな」という気持ちでリファインしてOSSとして配布をしました。OSSの精神である「共有」の気持ちからです。

配布後は月に20〜30のダウンロードをして頂けるようになって、「実際に使わなくても、読むだけでもこれだけの方がダウンロードしてくれるんだな」と嬉しい気持ちになったのを覚えています。 その後、SimpleTemplateへの機能追加依頼をしてくださる方も現れて、多い時には1000以上/月のダウンロードを記録したこともあります。まだ、ダウンロードしてくださる方がいますので、配布は続けています。

OSSの状況

私が、この業界に入って来た頃には、OSSを業務に使用するのは当たり前に行われていたと思います。 もちろん、今現在お仕事をさせて頂いているような大企業のシステムはライセンスの関係で有償の製品を使っていたと思いますが、小規模のシステムでは効率よく開発をする為にOSSを利用することは普通ではなかったかと思います。
当時も今も、Linuxというモンスターを筆頭に、名だたる企業が技術者をアサインして、OSSを開発して無償で配布しているのが現状です。
少し大袈裟かもしれませんが、日本のIT業界はOSSに依存をしていると思います。

自分の気持ち

このように、大規模で高い品質のOSSが無償で利用できる状況で、私が作るアプリケーションやライブラリは、本当に趣味をこじらせた小さなものです。とてもお金を頂こうとは思えません。もっと良いものが無償で手に入ります。 OSSを配布しているのは、趣味で作った小さなアプリケーション・ライブラリ・フレームワークを「もし、使える場面があれば、便利に使ってもらったら嬉しいな」という気持ちからです。
日頃の趣味の開発は、休日の少しの時間を使って細々とやっています。そのような状況ですので、なかなか皆さんにお金を払って頂けるだけの価値のあるものを作るには至っていません。

私は、シェアウェアをいくつか使用していますが、このような製品は開発者の方がフルコミットして開発をしているものだと思っていますので、気持ちよく購入しています。私がお金を払うことで開発が継続して、より良い製品になるといいなと思っています。

最近の気持ち

趣味の開発は、自分のペースで誰に迷惑をかけることもなく進めることが出来ます。
とても少ないですが、便利に使って頂ける方もいます。
ただ、最近思うのですが、「ちょこちょこと個人開発するより、よく使われているOSSの開発に参加して、バグ報告するだけでもより多くの方の役に立てるのではないか」と。
今、少しずつですが英語を勉強していますので、何らかのOSS開発に参加して、貢献が出来ないかを模索しています。 実現すると良いですが...